「環境問題について真剣に考えたい」
「現在取り組むべき環境問題について知りたい」
「Influx星野敦社長の評判が知りたい」

近年、SDGsへの注目が集まっていますが、その背景には深刻化する環境問題があります。
環境問題を明確に定義することは難しいものの、人類の活動により環境に変化が発生したことで起こる様々な問題のことを指すのが一般的です。
環境問題が注目を集めるようになったのは、先進国を中心に急速な工業化・都市化が起こった1970年代頃からと言われています。
工業化や都市化は経済を大きく成長させましたが、急速な経済成長と引き換えに環境破壊が進みました。

https://www.brwcollect.com/earth-friendly.html

1972年にストックホルム会議が行われる

このような状況を危惧したスウェーデン政府は、国連に人間環境問題を議論する場を開催することを提案し、1972年にストックホルム会議が行われました。
この会議には113ヵ国の政府代表や国連機関関係者などが参加し、「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」が採択されましたが、これを実行するために国連の環境保護組織であるUNEPがケニアのナイロビに設立されました。
UNEP設立の10年後にはナイロビ会議が、さらに10年後には地球サミットが開催され、1992年以降は10年ごとに地球サミットが行われています。

現在深刻化している問題をInflux星野敦氏に聞く

現在、環境問題は世界中が取り組むべき課題として広く認知されていますが、現在深刻化している問題は大きく「海洋汚染」「化学物質・有害廃棄物の越境移動」「オゾン層の破壊・地球温暖化」「生物多様性の減少」「鉱物資源やその他資源の減少」「森林破壊・砂漠化」「酸性雨」の7種類に分けられます。

参考/星野敦/INFLUX 代表取締役社長

海洋汚染

「海洋汚染」は、人間が排出した様々な物質により海洋環境の汚染が進んでいる問題です。
近年特に問題になっているのがプラスチックごみによる汚染で、様々な海洋生物がプラスチックごみを誤飲するなどして命を落としています。
また、5mm以下にまで細かくなったマイクロプラスチックは海洋生物の体内に蓄積していくため、プラスチックごみによる汚染は海洋生物のみならず人間にも悪影響を及ぼすことが危惧されています。

化学物質・有害廃棄物の越境移動

「化学物質・有害廃棄物の越境移動」は、先進国から途上国へ化学物質や有害廃棄物が国境を越えることで、途上国の環境汚染が進行するという問題です。
この問題は1970年頃から問題視されており、責任の所在が不明確であるという問題も生じていました。
そこで、1989年に有害廃棄物の越境を規制する「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」が締結されました。
このバーゼル条約は2年に1度見直しが行われており、2019年には汚染されたプラスチックごみも規制物質に追加されています。

オゾン層の破壊・地球温暖化

「オゾン層の破壊・地球温暖化」は、地球上空の成層圏に形成されているオゾン層が破壊が破壊されることで地球温暖化が進んでいる問題です。
オゾン層は、生物にとって有害な紫外線から地球を守る役割を果たしていますが、人間が排出した有害物質により破壊が進んでいます。
オゾン層の破壊問題は1970年頃から国際的な議論が始まり、1985年に「オゾン層の保護のためのウィーン条約」、1987年に「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択されています。

生物多様性の減少

「生物多様性の減少」は、人類により他の生物の生息環境や生態系が破壊された結果、急速なスピードで野生生物が絶滅しているという問題です。
この問題に対しては、絶滅の恐れがある特定種の取引を規制する「ワシントン条約」や、水鳥などの生息地である湿地を守るための「ラムサール条約」など、可能な限り多くの種が存続可能になるような対策が整備されています。

鉱物資源やその他資源の減少

「鉱物資源やその他資源の減少」は、人間が生活する上で欠かせない鉱物資源やその他の資源の枯渇問題です。
例えば、金・銀・銅といった鉱物は、現在のペースで採掘され続けると30~40年後に枯渇するのではないかと言われています。
資源の枯渇問題を解決する手段として近年注目を集めているのが都市鉱山で、処分された電子基板などに含まれる鉱物を再利用することで、限りある資源を有効活用する取り組みが世界各国で進められています。

森林破壊・砂漠化

「森林破壊・砂漠化」は、主に土地利用や木材確保などを目的に森林の伐採が進んだり、深刻な干ばつなどによる砂漠地域が拡大したりしている問題です。
森林の減少は1992年の地球サミットから問題視されており、生態系への悪影響や地球温暖化の加速などが危惧されていますが、森林面積は年々減少を続けています。
また、森林が減少したことによりアフリカを中心に深刻な干ばつが起こり、砂漠化も急速に進んでいます。

酸性雨

「酸性雨」は、酸性物質が溶け込んだ雨や雪などが降り注ぐことで、生態系や建物などに悪影響を及ぼす問題です。
西欧諸国では1970年代から酸性雨による問題が危惧されていましたが、近年は急速な経済発展を遂げる東アジア諸国でも酸性雨による問題が発生しており、2001年には「EANET(東アジア酸性雨モニタリングネットワーク)」が設立されています。

まとめ

このように環境問題と一口に言っても様々な問題がありますが、人類全体が一丸となり自分にできることから継続的に問題解決に向けて取り組んでいくことが重要と言えるでしょう。

最終更新日 2025年4月29日 by rwcollec